能登半島地震、被害更に拡大
2024年01月06日
6日(土)も10時から官邸で非常災害対策本部、10時45分から農林水産省で緊急自然災害対策本部が開かれました。被害状況が報告されましたが、死者がさらに増えました。100人は超す見通しです。安否不明者も多数おられることから、相当な犠牲者になりそうです。
【条件不利地域の弱点、さらけ出される】
熊本地震の犠牲者をはるかに超える地震による直接の犠牲者になります。更に農林水産関係の被害も徐々に明らかになって来ましたが、全容が掴(つか)めるのはこれからです。熊本地震は発災地が平坦部で益城町など比較的都市部に近い地域が被災地でした。阿蘇地域も大きな被害に遭いましたが外輪山で閉鎖された阿蘇とはいえ、東西南北どこからか入り込み、被害の情報を探り、救援活動を展開することが出来ました。
しかし能登は半島です。奥能登と言われる地域に入るには限られた道路しかありません。海路は海岸線が隆起して、輸送船が近づくにも非常に危険な状態にあります。また寒さと雪、高波など悪条件が重なっています。孤立集落も多く、しかも高齢者地域がほとんどです。末端の情報は十分に入手できない状態です。まさに我が国が今抱える中山間地をはじめとする条件不利地域の弱点がさらけ出された形になりました。
【人命、生き物、施設や農地・林地、順を追って把握を】
まずは懸命の救助活動を続ける必要があります。並行して農林水産関係では畜産などの生き物への支援、そして土地改良施設や農地、林地の崩壊の把握、また漁港および荷捌き施設などの被害把握を早急にする必要があります。
【生業(なりわい)支援のためのパッケージ政策を】
岸田総理は本日の対策本部会議の中で「昨日も指示したが、被災者に対する生業(なりわい)の支援について、パッケージでの支援策を考えて欲しい」と言われました。
農も林も水産もまさに生業の手段が奪われ、生活が成り立たない状態がこれから続きます。私からも農林水産省の会議の中で、「まだ被害状況ははっきりとしないが、生業が成り立つようなパッケージでの支援政策を被害の実態を把握しながら、段階的に考えて欲しい」と要望しました。