大臣折衝の結果を自民党に報告
2023年12月21日
21日(木)午前10時半から自民党本部で「総合農林政策調査会・農林部会・農政推進協議会合同会議」が開かれ、20日(水)に鈴木財務大臣に対して大臣折衝を行った結果報告のために出席しました。衆参国会議員だけでなく全国農業協同組合中央会の山野徹会長をはじめ農林団体のトップの方々も出席されました。
【422億円の追加予算を獲得】
私のほうから「生産者の急減に備えた生産基盤の維持・強化に向けた政策の推進に必要な予算として422億円の予算措置を了解いただきました」と報告しました。ここに至るまで私たち農林水産省だけでなく、自民党側から森山総務会長や江藤拓総合農林政策調査会長らの応援もあっての追加予算です。大臣折衝の折も鈴木大臣が「食料・農業・農村基本法の改正案を次期通常国会にはかることも踏まえ、特段の配慮をする」と言われていましたので、期待通りの予算獲得になりました。
【令和5年度補正と合わせれば3兆円超】
これで令和6年度の農林水産関係当初予算案は、昨年から3億円増の2兆2,686億円となりました。各省庁が防衛費やこども対策費の財源確保のために軒並み前年より減らしている中で、農林水産予算が増額になったことの意味は大きいと思います。それだけ農林水産業に対しての危機感と、これからのスマート化や農政改革、後継者づくりを進めていかなくてはならない、という責務を負うことになります。令和5年度の補正予算8,182億円と合わせれば3兆円を超える予算になりました。
【世界が食料争奪戦に。責任重大】
我が国では基幹的農業従事者が20年後に、現在の4分の1の30万人に減少すると予測されています。一方で、ウクライナ侵攻で表面化した世界の穀物市場の高騰があります。またアフリカやインドの人口増加で中国を含めた食料の争奪戦が予想されます。更に気候変動は世界各地で記録的不作や不漁を起こしやすくしています。結果、世界各国が食料確保のために食料安全保障政策を展開し始めました。私たちも過度な輸入依存ではなく、国内の自給を高めなくてはなりません。また輸入も出来るだけ多国分散化し、輸入の際の安定を確保しておかなくてはなりません。
まさに待ったなしの「食料と農林水産業と農山漁村対策」を進めなくてはなりません。重責をひしひしと感じます。
【写真は21日、自民党本部で開かれた農林関係合同会議】