農産物へのコスト高転嫁出来るか 

2023年08月16日

 16日(水)「熊本砕石共販協同組合」「フロンティア熊本砕石協同組合」の幹部の方々が、令和6年3月31日で期限切れとなる「軽油引取税の課税免除特例措置」の延長を求める要望書を持ってこられました。採石業は砕石場で大型機械が必要なため軽油の使用料が多く、全産業の中でも22・8%の免税効果(2億7898万円)があるそうです。期限切れになると、この効果が丸々無くなるわけで長期の不況業種に数えられる中で、その痛手は大きいというものでした。
コストと安売りと
 あらゆる業種が今、基礎的な資材や燃油の高騰に悩まされています。製造業などはコストアップを何らかの形で価格に転嫁できる可能性がありますが、農産物になるとセリが中心になり、コストに関係なく農産物価格が抑えられがちです。このため農林水産省では何とかコスト高の分を価格に転嫁できないかと知恵を絞っていますが、食品産業やスーパーなどの小売り店は、何とか消費者の財布のひもを緩めようと安売り競争をしますので、現実的には価格転嫁はなかなか難しいものがあります。

 フランスでは「ヱガリウム法」という法律があり、畜産物に限ってコストを明示し、価格転嫁しやすいような仕組みになっていますが、我が国でそれが可能かどうか、検討が進んでいるところです。
食品が持つ特性
 「白物4品」と言葉があり「牛乳」「豆腐」「卵」「食パン」は日常的に消費される一方、長期保存が出来ないため、店頭では安売りの対象になり店舗の一番目立つところに並べられているようです。この事から分かるように、食品、農産物はなかなか生産者で価格を決めることが出来ません。しかし現実は燃料や肥料、飼料が高騰して、コストの分は価格に転嫁しないと農家の生活が出来ない状態です。
 しかし、実際は流通業界に対して価格決定の際に公的な力を加えるという事はなかなかできません。しかし、コストがこれだけ上がっているという表示はできるはずです。

 私達としては消費者と農業現場がお互いに理解し合う事、そのことによって多少の価格の転嫁を容認するという姿勢は必要であると考えます。やがて臨時にかかる一定のコストなどを明示するなどの対策が取られるなら、これに越したことはありません。
 難しい課題ですが真剣に取り組みます。
ジョギングなどの運動を開始します
 6月17日に、近くの俵山下山中に滑落し、ろっ骨を折ってから2カ月が経ちました。その後、整形外科で途中経過を診察してもらったら、正確には第6から第12までの7本10ヶ所が折れていることが分かりました。しかし2カ月経ち、痛みはほとんどなくなりました。これから徐々にランニングなども開始し活動開始です。
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