「地・こ・デジ特別委員会」で北欧視察

2023年07月08日


 トラブルが起きているマイナンバー、およびマイナンバーカードに関しての国会閉会中の質疑を終えた「地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会」(橋本岳委員長)では9日(日)から14日まで北欧の「フィンランド」「スウェーデン」のこども政策やデジタル化を視察します。派遣されるのは委員長、与野党筆頭理事2人、与党理事2人の5人です。政党別では自民党3人、公明党1人、立憲民主党1人となります。
ネウボラの運営が最重点】
 特に重点視察はフィンランドのこども政策で、妊娠期から小学校入学まで一貫してサポートする「ネウボラ」(ネウボ=助言、ラ=場 助言する場)のシステムを知る事です。1920年に母子の無料相談所として発足し、1944年には法律で各市町村に設置と運営が義務付けられ、現在では800か所に設置されています。フィンランドの人口が約540万人ですのでかなりの密度です。全ての妊産婦と母子、および家庭が対象で就学前まで行政支援を一括して提供できるようにしています。サービスの再編や統合を繰り返して今のシステムを構築したようで、病院で出産する以外は最寄りの「ネウボラ」に行けば全てがワンストップで支援されることになっています。家族ごとに担当のネウボラ保健師が決められており「マイ保健師」が切れ目のない「妊娠、出産、子育て」を伴走してくれるという事です。現場をしっかりと見て、様々な事を聴いてきたいと思います。
デジタル先進国北欧
 そのほか「SOSこども村」や、スウェーデンではストックホルムの児童養護施設、またデジタル面ではフィンランドの自動運転バスや電車・バス・タクシー・自転車・電動キックボードなどあらゆる交通手段をシームレス(切れ目のない)につなぐ概念「МaaS」(マース)もこの目で見てきます。
 またフィンランドが誇る世界的通信技術メーカー「ノキア」が主導するスマート街灯もその実用性を確かめたいところです。街灯に「5G基地局」「GPS」「ビデオカメラ」「環境モニターセンサー」「サウンドシステム」「アラーム」「ディスプレイ」「電気自動車用の充電ポイント」「物体を検出するセンサー」「ドローン充電・着陸ステーション」などあらゆる機能を搭載して街中に立っているという事ですので興味津々です。
北欧から南阿蘇まで
 日程はかなりの強硬スケジュールです。9日の夜、羽田を出発してフィンランドの首都ヘルシンキまでの直行便13時間45分。ヘルシンキに到着するのは現地時間の朝6時35分、その後、実質行動は3日間です、13日にドイツのフランクフルトに移動しフランクフルト空港から成田まで13時間25分。成田到着は日本時間の午後4時5分。
私はそれから福岡に飛び、翌日行われる熊本地震で被災した第3セクターの「南阿蘇鉄道全線運転再開記念式典」に出席し、高森駅から肥後大津駅まで乗車の予定です。
嵐のような1週間が始まりますが、十分に知見を蓄えたいと思います。
写真はスカンジナビア半島の3各国