JR空港アクセス線、国土交通大臣の回答に光明
2022年10月19日
18日(火)、午後6時から蒲島熊本県知事、溝口熊本県議会議長、前川自民党熊本県連会長、熊本県選出全ての衆参国会議員、更に笠原熊本経済同友会代表幹事らで、斉藤鉄夫国土交通大臣に対して、JR豊肥線から阿蘇くまもと空港に乗り入れる新しい鉄道路線についての陳情を行いました。
現在「阿蘇くまもと空港」まではバスもしくは車でしか行くことが出来ません。このため熊本市内や阿蘇方面からの空港への乗り入れは県民の悲願でした。しかし採算性などを考えるとなかなか実現には遠いものでした。
ところが今回、台湾の台湾積体電路製造「TSMC」が熊本空港周辺の菊陽町に進出することや、熊本地震で東海大学農学部が阿蘇校舎から空港のすぐ近くに移転し、来年開校することになり、空港を中心に人の往来が大きく増加することが確実で、鉄道などの空港アクセスの採算性が見通せるようになりました。このため現在のJR豊肥線から新たな鉄道路線を分岐して空港までの乗り入れ計画が現実味を帯びてきたのです。熊本県も一大プロジェクトとして取り組む意欲を見せています。
ただし問題は建設費です。現在、検討されている路線のひとつである肥後大津駅からの分岐では阿蘇熊本空港まで約7.5㎞の路線ですが、建設費に約400億円かかります。今の仕組みでは国からの補助は18%です。後は熊本県や沿線市町村、JR九州で負担しなくてはなりません。このため何としても、国からの補助率を引き上げてもらわなくてはなりません。熊本県民の永年の悲願であるため、政治・行政・経済団体関係者が総力を挙げての陳情になりました。
この日は衆議院予算委員会が午後5時まで開かれていましたので、午後6時という遅い時刻の陳情になりました。
蒲島知事から「建設費の3分の1を国から補助していただきたい」と要請を行い、陳情団が路線沿線地域における今後の開発の可能性や採算性について説明をしました。
斉藤大臣からは「これまで成田空港建設に伴う路線などは3分の1未満でありそれをオーバーすることはできない。しかし、空港に乗り入れる路線という事になれば色々な知恵も出てくるかもしれない」という答えでした。
私は国の補助率のかさ上げはかなり厳しいと聞かされていましたので、大臣の回答は希望が持てるものに感じました。
空港にJRが乗り入れるという事になれば、空港の利用者数も鉄道の利用者数も相乗効果で増加し、今後の熊本の経済や観光、物流を大きく変えます。ここは熊本県としては一大事業として100年の大計に立って事業を進めなくてはなりません。
新たなモチベーションが湧いてきました。