台湾福岡総領事主催の建国111周年に日帰り出席

2022年10月08日

 7日(金)福岡市のホテルで開催された台湾総領事(陳銘俊総領事)主催の「中華民国111周年」を祝う記念行事、国慶節に出席しました。5日には東京のホテルオークラで「台湾大使館」主催のお祝いが開催され、同時に国内に5か所ある総領事(福岡、那覇、大阪、横浜、札幌)で開かれているもので、台湾にとって日本における最大の記念行事です。

 私の地元菊陽町に台湾の世界的半導体企業の「TSMC」が立地することになり、現在2024年の操業開始のため昼夜兼行で工事が進められていることもあり、陳総領事とは懇意にさせて頂いております。そのため私が現在開いている「TSMCと半導体」についての勉強会に陳総領事も出席されていることなどもあり、東京、福岡双方に出席しました。

 台湾の建国は1912年(明治45年)、孫文が臨時政府として北京に中華民国を建設し、臨時総統に就任したのが始まりです。その後共産党との抗争の結果、政府は台湾に移りましたが台湾は中華民国であり、わが国も日中国交正常化の1972年までは台湾を中国として承認していました。中国は一つという考え方により1972年以降、台湾との国交を断絶しましたが、わが国にとっては台湾は重要な「国」ですので、その後は民間において経済と文化、政治の交流を続けています。近年、中国の独裁的色彩が強まり東アジアや太平洋島しょ国に対する中国化が強力に推し進められている中、台湾と日本の連携は重要度を増しています。

 そのような環境の中、何としても福岡のお祝いにも出席したいと、午後3時羽田発で福岡に向かい、午後9時15分福岡発羽田行きの航空便で再び上京するという日帰り日程を組みました。

 会場は「アゴーラ福岡山の上ホテル」。飛行機が遅れたために開始時刻の午後6時に5分ほど遅れて到着しました。会場は九州の政財界を代表する方々約400人ほどで溢れかえっていました。私の地元からも菊陽町、大津町、南阿蘇村、益城町、御船町の町村長、議長さんが出席されていました。いずれも「TSMC」周辺自治体で今後、関連企業や社員の福利厚生施設などでお世話になるところばかりです。

 ちょうど陳総領事の挨拶が始まっていました。その後国会議員11人が1分ずつの挨拶となっていました。私はいきなりトップの挨拶で戸惑いましたが「TSMC」立地の地元であることを紹介し、今後台湾と日本、アメリカが協力して世界の半導体サプライチェーンを確立させようと30秒ほどで挨拶を済ませました。熊本県議会からも元同僚たちが出席していましたが「挨拶が短くて良かった」と冷やかされました。

 その後は、久々の会食で大賑わい。多くの初めての方々と名刺交換をしました。

 今後「台湾有事」がいつ発生するか分かりません。「台湾有事」は我が国への石油輸送の生命線であるシーレーンを脅かすだけでなく、尖閣諸島や沖縄の領土問題にも需要な影響を与えます。加えて、台湾の半導体世界シェアは6割です。有事になれば半導体が世界から無くなる、という異常事態も考えられます。それだけに台湾と日本の連携はますます重要になって来ます。

 核保有国である中国やロシア、北朝鮮に囲まれているわが国にとって国土防衛上の安全保障と同時に我が国の今後のモノづくりや経済成長にとって身近で重要な「国」が台湾です。

 慌ただしい出席でしたが、その価値は十分にありました。