連日のウクライナ情勢報告部会

2022年02月22日

 ロシアによるウクライナ侵攻があるのかどうか、連日ニュースで報道され緊迫の度を高めています。自民党でも連日、「安全保障調査会」と「国防部会」「外交部会」を合同で開催し、ロシアの意図、欧米側の戦略、日本のやるべきことなどに対して報告され論議が交わされています。

 遠いヨーロッパの出来事としてでなく、プーチン大統領の発言を読み解きながらロシアの今後の動向を分析し、ロシアという国の考え方を知り、一方で北京オリパラ開催で沈黙を保つ中国が何を考えているかなどを探っていくことは、私たちにとって大切なことです。ロシアから欧州への天然ガス供給遮断に備え、わが国が欧州へ備蓄の天然ガスを振り向けることの重要さ、更には北方領土返還への戦略など、数多くの課題が横たわります。

 22日(火)も正午から国防部会・安全保障調査会の合同会議が開かれ、多くの議員が出席し外務・防衛両省の報告を聴きました。数多くの質問が出され、外務、防衛省の担当官が個人的見解も交えて回答しました。ドンパス地方と言われるウクライナ東部の情勢は刻一刻と変化します。いつ武力衝突等に発展してもおかしくない状態です。
 第1次世界大戦が、当初、オーストリア皇太子夫妻がサラエボでセルビア人に暗殺されたことが引き金となり、結果的にはドイツ・オーストリア・オスマン帝国の同盟国と英・仏・ロシアの協商国にアメリカ、我が国も参戦しての4年間の世界戦になったことなどを考えると重要な局面です。

 現在の世界は当時とは変わっており、様々な国際機関が設立され、国際的ルールもつくられていますので、何としても外交交渉で平和的に解決してもらいたいものですが、国家としてのメンツや最終的な国家的利益などでどのように着地させるかはかなり難しいものがありそうです。

 そして、中国もまた「核心的利益」として位置付けている台湾問題について、今回のケースをしっかりと観察していることだと思います。

 わが熊本、しかも私の選挙区に台湾の世界的半導体企業「TSMC」が進出する中で、南シナ海・台湾有事は身に迫る問題です。
 ウクライナ問題は私たちの問題として迫ってくる毎日です。