「有床診療所」の活性化を目指す議員連盟
2021年12月14日
「有床診療所」というのをご存じでしょうか。私も国会議員になるまでは知りませんでした。ベッド数が19床以下の医院やクリニックと呼ばれる、私たちが通常、何か具合が悪くなると通院する医療施設のことです。いわゆる街の「病院」(医療法では病院は20床以上)です。
その有床診療所が年々減少しています。1985年には2万6千施設あったものが2021年7月には6200施設と4分の1に減少しました。原因は「後継者不足」「若い医師の方が開業されるとき、有床より無床を望まれる」「初期投資が大きく採算が合わない」「24時間拘束される」などです。つまり都会の大病院は多くなっているけれど、地方の医院は少なくなっているという事です。高齢者も1日かけて、都会の病院に通院し、わずかの時間診察してもらい、また長時間かけて帰ってくる、という形になっています。
医療費的に見ても、街の病院に診察に行き、具合が悪いとしばらく入院して健康を取り戻す、というのがトータル的には医療費削減にもつながります。そこで私たちは、かかりつけのお医者さんをもち、心身ともに健康に生活することで、街の活性化や、医療費削減にも一役買う事が出来るということから、有床診療所活性化のために、診療報酬の引き上げなどを求めて議員活動をしています。
13日(月)その総会が開かれ意見交換を医療関係者の方々と行いました。議員連盟の新しい会長に加藤勝信元厚生労働大臣を選出しました。有床診療所に対する診療報酬の引き上げなど容易ではありませんが、議員連盟で粘り強く活動していくことが、真の医療を考えることにつながると思います。
有床診療所議員連盟開催の前には「街の酒屋さんを守る国会議員の会」が開催されました。こちらも、極端な酒の安売り店が出現して、以前から良心的に商売をされている街の酒屋が年々減少していることから、公正な価格による競争を目指して議員連盟として活動しているものです。
共通しているのは街から徐々に、医療も飲食店も酒屋やタバコ屋さんも減少しているという事です。
厳しい環境の中ですが、地域活性化のための活動が続きます。