子供の貧困対策に関する有識者会議

2021年07月28日

 28日(水)午後1時から「子供の貧困対策に関する有識者会議」(座長・宮本みちこ教授)を開きました。今回で17回目です。同会議は「子どもの貧困対策の推進に関する法律」(平成25年制定)に基づく大綱など子供の貧困対策を検討するために設置されているもので、構成員は学者、自治体首長、団体やNPO代表の皆さんからなる15人です。この日は再任の方、新規にご就任頂いた方それぞれがオンラインで参加されました。NPО理事長の渡辺由美子様はリアルで参加いただきました。

 この日の議題は➀令和2年度の子供の貧困対策の実施状況➁貧困状態の子供支援のための教育・福祉等データベースの構築に向けた調査研究でした。

 私がまず挨拶し「子供の貧困対策に関する大綱に基づき支援を進めてきた結果、多くの改善が見られた。しかし、昨年からの新型コロナウイルス感染症の長期影響で低所得の子育て世帯など厳しい状況にある子供たちは多い。生活の安定や学びの継続が重要である」と述べました。

 昨年、この日リアルで出席いただいた渡辺さんのNPO「キッズドア」の活動や今年、埼玉県富士見市のフードパントリー、池袋の子ども食堂などを視察させていただきましたが、子どもの貧困状況は深刻です。食事や学習もままならず、子どもの居場所もない状態が数多くみられます。とりわけこの夏休みに子供たちが居場所を無くすことは、夏休み以降や今後に大きな負の影響を与えます。このため私が各省庁に、「夏休みの子どもの居場所確保」を呼び掛けているところでもあります。

 新型コロナ感染拡大や経済的格差がこれ以上広がれば、さらに子どもの貧困率は高まります。貧困をいかにして防ぐのか、また貧困に直面している家庭や子供に対してどのような支援の手を差し伸べて行くか、難しい課題も多いのですが、有識者の皆さんの知見を参考に今後具体的政策を実行して行きます。

 私は、あいさつの後公務があり退席しましたが、それぞれの構成員の先生たちが、資料を提出され2つの議題に沿って話し合われました。

 少子化の中で我が国の未来を担う子どもたちほど大切なものはありません。責任をもって貧困対策を進めます。