臨時閣議で来年度予算の基本方針決定
2021年07月07日
7日(水)、午後5時から臨時閣議が開かれ、令和4年度の概算要求に当たっての基本方針を決定しました。概算要求は来年度の予算要求を各府省が行う際の基本となるもので、その方針はこれからの国の進むべき方向でもあります。
高齢社会に突入しているため、大枠では年金・医療等が6600億円自然増加します。その分どこかで抑えなくてはなりません。このため一般的な事業費(裁量的経費)を10%削減します。人件費などの義務的経費も今年度の範囲内に抑えなくてはなりません。しかし抑えてばかりでは成長もありませんので、10%抑えた裁量的経費については「新たな成長推進枠」を設け、成長戦略にかなう事業について、その削減額の3倍の要望ができることにしています。また、義務的経費を削減すればその分の3倍を新たな成長推進枠に振り替えて上乗せすることができます。いかに人件費などを抑えて、これから成長が見込まれる事業に各省庁が取り組むのかで予算の配分が決まる、ということになります。
とりわけ、令和4年度の骨太方針2021に明記された「グリーン」「デジタル」「地方の活性化」「子ども・子育て」への予算の重点化を進めることにしています。新たな成長推進枠では、この4分野に重点的な投資が行われるという事です。
いよいよ、来年度の概算要求、そして予算編成の作業に入っていきます。総理は「まずは新型コロナ対策に最優先で取り組みながら、グリーン、デジタル、活力ある地方づくり、少子化対策という4つの課題に重点的な投資を行うため、予算を大胆に重点化したい。併せてこれまでの歳出改革努力を継続し、経済再生と財政健全化をしっかりと進めて行きたい」と閣議で述べられました。
各大臣は今後、今日の方針に沿って、概算要求をしていくことになります。
各府省の腕の見せ所です。