各自治体で保育士の確保が難しい

2020年11月25日

 24日の午後4時に、埼玉県の県議団の皆さん、そして大野埼玉県知知事、埼玉県選出の山口泰明先生らが大臣室を訪れ、三ツ林副大臣も同席され、保育士確保についての要望をされました。

 埼玉県は東京都と接した地域で保育の人件費について東京都と扱いに差があるため、保育士の方々が東京に流れ保育士の確保が難しくなっているとして、埼玉県側の改善をしてほしいという要望です。
 保育士の給与などを含めた保育所の運営費への支援額を決める仕組みを公定価格と言い、その中では、国家公務員の給与に準じて地域区分ごとに差が決められています。この地域区分の差によって東京都と埼玉では14%ほどの違いがあるところも出てきます。わずか数百メートルの違いなのに保育所への運営費に大きな差が生じて埼玉県側の保育士の確保が難しくなっている、というものでした。

 このような扱いは、他の社会保障分野でも設けられている全国統一のルールであり、なかなか難しい問題です。それぞれの地域の特性をしっかりと検証して不合理な格差をなくしていかなくてはなりませんが、自治体ごとに様々な意見もあり、客観的な基準をどう設けるかとい問題や全国に広げると大変な財源になるため容易ではありません。
 昨日も「今後しっかりと検討して参ります」と答えるのが精一杯でした。

 子ども・子育て支援では保育所等の充実が待ったなしです。待機児童の解消、質の高い保育の実現を推進していかなければなりません。そのカギを握るのは保育士さんです。全国的に保育士の数が足りません。保育士はゼロ歳児から5,6歳児まで大変な技術と労力が必要です。一方でそれに見合う働く環境の整備と処遇の改善をしていかなくてはなりません。

 ここ数年で、給与など様々な面で改善されてきましたが、まだまだ不備な点があるとのご意見も伺います。保育士の方が都市部での勤務を希望されることもあり、地域によって保育士確保に大変な苦労があることも深刻です。「少子化と子育て支援」、財源確保を図りながら一歩一歩進めて行かざるを得ません。
 なかなか難しい道のりが続きます。