「桜を見る会」いつまで

2019年11月21日

 昨日は衆議院農林水産委員会で、今国会に提出されている「肥料取締法改正案」の法案審議をしました。その席でも野党の皆さんが、農林水産大臣に対して「桜を見る会」についての出席状況や、推薦枠などの質問をしていました。
 野党の与党攻撃の常とう手段で、法案審議でも「桜を見る会」の質問をするのは戦略の一つなのでしょうが、何か違和感を覚えます。
 「桜を見る会」は確かに初期の目的から外れつつありました。ですから、一度中止をして立ち止まって考え、出席者の基準を見直し、桜を見る会の在り方を考えようという事になりました。そのことだけでも、野党の皆さんやマスコミが問題視した、チェック効果は十分にあったと思います。それで次の課題に進めばいいと思いますが、これをしゃにむに、安倍総理の公職選挙法違反などに誘導して行こうとする姿勢はやり過ぎと思います。
 「過ちは改むるに憚(はばか)ることなかれ」という格言に沿い、早期に政府は中止と見直しを決めました。そして出直しをします。野党も十分チェック機能を果たしたのではないでしょうか。
 香港では学生が命懸けで戦っています。韓国も日本に対して国を挙げて対抗しています。米中戦争は国家の威信をかけて展開され双方が一歩も譲る気配を見せません。英国はEU離脱問題で悩み、ヨーロッパ諸国は依然、移民政策に対して意見が分かれています。どの国も、国の進路と方針を巡って、意見を戦わせ、あるべき国家の道を探ろうと必死です。
 そんな時、日本だけが「桜を見る会」でいいのでしょうか。外交防衛問題は急務です。社会の格差問題や人口減少と高齢化に伴う国の備えなど本来、国会として論議しなくてはならない課題は数多くあるはずです。国政をつかさどるものとして、論議する基準が狂ってきているような気がします。
 我が国にとって何が必要で、何を優先させなくてはならないか、深く考える政治感覚が求められます。