フェイクニュースの恐ろしさ
2019年06月14日
最近フェイクニュースという言葉がよくつかわれます。最初に特に言い出して印象に残っているのは、トランプ大統領です。CNNニュースなどを取り上げて「フェイクニュースである」と名指しで批判しました。「嘘の報道」という意味ですが、報道機関のニュースとフェイクニュースは少し違います。報道機関のニュースは権力を批判するものです。一定の事実の下に報道されます。しかし批判された権力側や体制側はこれをフェイクニュースと決めつけますが、一定の裏付けの下に報道されているニュースですので、「フェイク」には当たりません。
「フェイクニュース」と言われるものはいわば「怪文書」の類で、ある意図をもってネットで流され、世論を惑わし誤った方向へ導こうとするものです。
イギリスのEU離脱の国民投票の時、EU離脱派がEUへの負担金をことさら大きくネットなどで流し国民投票に大きな影響を与えました。またアメリカ大統領選挙でも様々な情報合戦で「フェイク」に近いものが流された、と言います。
私たちの選挙でも怪文書はつきものですが、これは「怪文書の類」とみんなが認めたうえで読んだりしますので、どこまで選挙に効果的かわかりません。
ネットがこれだけ主流になると、どこの、誰が、どんな目的を持ってフェイクニュースを流すのか見分けがつかなくなります。
昨日の自民党報通信戦略調査会ではそのフェイクニュースの実態、またそれをチェックする団体の設立、などについて専門家の話を聞きました。
これから大きな問題になってくる課題です。鼬(いたち)ごっこで収拾がつかなくなることも予想されます。ネット社会の恐ろしさです。