もし豊臣秀吉が天下を取っていなかったら

2018年06月27日

 先日、大学時代のサークルで一緒だった女性4人が国会を見たいと言って訪れました。サークルはマスコミを受験するためのものでしたので、皆さん出版社などに勤務された方が多かったんですが、国会は初めてという方ばかり。国会議事堂の中を私の秘書と案内しましたが、珍しそうでした。
 その中の一人が「旦那が書いた小説だけど読んでみて」と言って本をプレゼントされました。
 その物語は1580年代、秀吉が天下取りに走る天正年間が舞台です。甲斐の国の武田信玄の勢力が弱まり、上杉謙信が「49年、一睡の夢、一期の栄華、一盃の酒」という有名な言葉を残して世を去ります。そして1582年天下取りを間近に控えた織田信長が本能寺で最期を迎えます。そこまでは史実に沿ったたものです。
 それからの物語ですが、実は上杉謙信が生きていた。謙信の配下は明智光秀討伐に向かうのですが、その途中で徳川家康が命を落とします。結局明知を打つことはできませんでしたが、次は天下を取りかけていた秀吉との戦いになります。
 戦が上手な上杉謙信の巧妙な作戦と勇猛果敢な戦いで、秀吉の子飼いの武将である加藤清正や福島正則らに勝利し、最後は秀吉も上杉謙信のもとに敗退する、というストーリーです。
 謙信は新潟に都を築き、海運などで経済を盛んにさせ、豊かで民に優しい政治をする、というお話です。なかなか読み応えのある小説でした。今度、また後輩に会ったら「ユニークなストーリーで面白かった」と言おうと思っています。
 小説のタイトルは、上杉謙信がいつも旗に掲げていた「毘」という文字と「龍」という文字を採って「毘龍國物語」(びりゅうこくものがたり)、作者は霧無彦(きりなしひこ)。書店にはなかなかないかもしれませんが、一度読んでいただければ幸いです。
 昨日の夜は時間が出来ましたので、映画「万引き家族」を見ました。このような映画が賞を取るのか、この場面設定が外国人に理解できるのだろうか、というのが印象です。