今、ブラジルの日系社会が危ない
2018年05月16日
私の高校の先輩で、ブラジルに在住されておられる日下野良武(くさかのよしたけ)さん(74歳)という方がいらっしゃいます。
熊本の大学生の時、ブラジルという国に魅せられて1年間休学してブラジルに渡ったのがきっかけで、以来ブラジル住まいです。ブラジル・サンパウロ新聞社の専務取締役などを歴任され、現在はブラジル日本語センターの理事長をされています。
帰国の度に、私が高校の後輩という事もあって事務所に立ち寄ってくれます。昨年帰国されて私と話した際に、ブラジルにおける日本移民文化の危機を訴えられました。
110年前に日本人のブラジル移民政策は始まり、以来移民の方々が大変な苦労と努力をされた結果、日本文化はブラジルに根づき、各界にブラジルの指導者を輩出し、ブラジル人からは日系人と言えば尊敬される立場にあった、という事でした。
しかし近年は中国や韓国からのビジネスマンが多く、彼らは中国街や韓国街をつくり、自分たちの商法でビジネスをやり、日本人の先輩たちが築いてきたブラジルにおける日本文化が駆逐されようとしている、という事でした。「思いやり、心配り、優しさ、気遣い、辛抱強さ、遠慮、恥」などはすでに消えつつあるという事を話してくれました。
その時私は「先輩、是非その実態を国会議員や霞が関の役人に聴かせてください。その場所は私がつくりますから」と訴えました。そして今日、半年ぶりに帰国されましたので、国会の第2議員会館で講演をしていただきます。
タイトルは「今、ブラジルの日系社会が危ない」。日伯国会議員連盟主催、自民党文部科学部会と自民党海外子女教育推進議員連盟の協賛にしました。正午から1時間ほど。どのような話が聴け、皆さんどんな反応を示されるか興味深々です。