現場の苦労も分かって

2018年04月25日

大臣や有力政治家のいろいろな発言が問題になっています。政治家なので、自分の信念に添ってものを言うのは当り前です。政治家の真骨頂でもあります。

しかし、そのタイミングや周辺環境を考えながら言ってもらいたい。国会は審議が止まったままです。その中で、これまで何回も書きましたが、私の今国会での仕事は農林水産委員会に提出された9本の法律全てを成立させることです。そのための野党との交渉など、連日神経を遣っています。これまでやっと4本の法律が衆議院を通過しました。

会期末の6月20日まであと55日ほど。その中には5月の大型連休が入ります。参議院に送ることも考えれば実際は1か月と言っていいでしょう。その中であと5本の法律を通過させなくてはなりません。至難の業です。

野党が、与党有力政治家の発言を盾に、法案審議を人質にとって、成立を遅らせ、野党の言いうことを聞かせる、という事は国会の常套手段ですが、ベテラン政治家はこの常套手段を十分に知っておられる訳なので、現場でハラハラしながら交渉を続けているという努力は知って欲しい。でないと、結局現場がいつも悪者になってしまいます。

昨日も「卸売市場法改正案」という法案が本会議で質疑される予定でした。しかし、野党は本会議欠席です。このまま本会議で与党のみの質疑となると、「野党抜きによる法案質疑の強行突入」という事でまた野党が反発して、今後の委員会で残り法案の質疑も出来なくなりますので、朝から国対と議院運営委員会に無理をしてお願いし、本会議での質疑を急きょ中止してもらいました。野党と一緒に質疑をする、という現場の誠意を崩してはいけません。

あくまで円満に法案の審議をして成立を目指す、という忍の一字で毎日を対応しているという事を、大臣級の皆さんにもわかって頂きたい。