野党の加計学園追求はちょっとおかしい

2017年05月31日

 愛媛県今治市に認可が下りた加計学園の獣医学部認可の問題で、安倍総理が初当選直後に同学園の監査をして年間14万円ほどの報酬をもらっていた、ということが昨日の国会で取り上げられました。その関係を野党は追及していく方針のようですが、どうも本質から外れています。
 これは特区という手法を使って、新たな産業や企業を導入することがこれからの日本にとってどこまで国民にとって利益になるのか、という問題意識で国会で取り上げなくてはならない、と思います。
 特区という、いわば治外法権の地域をつくって、農地の売買を自由にしたり企業農業を参入させることや本来なら許認可が必要な職種を自由に営業できるようにすることが全国で行われています。規制緩和を地域限定で実行しようというものです。これは新たな産業や予想以上の展開が期待される一方で、これまでコツコツと努力してきた既存の産業にとっては営業を妨げるものになります。そこで衝突が起きています。
 ホテルや旅館、タクシーや観光バスなどの乗り物などがそうです。今回の学校も本来なら獣医学部は認可が下りないはずですが、特区という枠を決めて認可した。それが今後の獣医養成にとって果たしてプラスなのかどうなのか、今治市にとって地域の活性化に繋がるのかどうか、という視点で議論をすべきです。しかし安倍総理と加計学園の個人的な関係に矮小化してそれを国会の場で問題にしています。私は賛成しません。もっと国政の立場で大所高所から議論を進めるべきです。