北朝鮮からの攻撃現実に?

2017年04月12日

 先日、知人の実業家から電話があり「北朝鮮からの攻撃が起きた場合に備えて、社員に水と食糧の備蓄をさせた。何時、何があってもいいような体制はとっている。あまり大っぴらに言うと笑われるので誰にでもは言わないが、可能性はどうだろうか」という電話をいただきました。
 さすがに経済人というのは備えに神経質だ、と思いながら、「アメリカがシリアを攻撃したばかりであること、北朝鮮の後ろに中国がいることでそう軽々しくは動けないこと、韓国の大統領選挙も控えていること、などを挙げながら、アメリカもそう簡単に空爆とは行かないのではないか」ということを言いましたが、一昨日からの動きは実に不気味です。
 アメリカ太平洋第7艦隊の空母「カールビンソン」が日本海方面に向かっていますし、我が国も海上自衛隊の護衛艦が動き出した、と言われています。何より4月15日は金日成生誕の日など4,5月は北朝鮮にとって重要な日が続きます。そして若い金正恩という人物が何をしでかすか分からない、という不安定要素もあります。
 北朝鮮はアメリカも日本も同じであると思っているでしょうから、日本に向けての攻撃がないとは言えません。電話で話しながら自分自身も自信が持てなくなって来ました。
 1931年、満州事変を起こし、満州国をつくった日本は、国際連盟のリットン調査団の報告を拒否し、国際連盟を脱退、アメリカ、イギリスなどの経済制裁を受け1937年日中戦争に突入します。そして長引く日中戦争の打開策と石油資源確保のため、1941年12月に真珠湾やシンガポールを攻撃、米英など連合軍との戦争へと突入しました。そして戦線を太平洋、アジア、インド、ロシアへと広げていきました。
 いったん進みだした軍事力や軍事政権はなかなか後戻りできません。当時の日本と現在の北朝鮮を重ね合わせると、北朝鮮に自制が効くかどうか難しいところです。
 やはり万が一に備えるということも必要かもしれない、と考えだしています。