TPP特別委員会を設置

2016年03月25日

 昨日本会議で、「TPPに関する特別委員会」が設置され、早速第1回会合が開かれ、私も委員として出席しました。委員長には元農林水産大臣の西川公也先生がつかれました。
 これから2ヶ月間の審議が始まります。今国会でTPP条約に批准する採決まで行くのかどうかまだ不明ですが、様々な議論が交わされそうです。
 委員の数は45人、張り付き大臣は10人ですので、TPPが農業だけでなくいかに各分野にまたがる幅広い貿易条約であるかということです。
 世界各国の歴史を見てみると、TPPのような条約の批准を巡って、国際間の紛争や国内の政治的混乱に至った例は数多くあります。東アジアではアヘン戦争やペリーの来航による日米修好通商条約、いわゆる日本の開港、また欧米でも不均衡な貿易条約のたびに紛争が起きています。
 それだけ外国から大量に物が入ってくるということは国内でこれまで生活していた方々を脅かすと言うことです。しかもこれらの条約は力の強いほうが有利なように、出来ています。
 今回のTPPですが、アメリカの大統領選挙の指名争いでも、民主党クリントン候補、共和党トランプ候補ともに反対を掲げています。アメリカにとっても都合の悪い貿易条約なのでしょうか。日本にとっては農業面で確実に打撃を受けます。他の10カ国の国々でも既存の産業がなんらかの影響を受けます。そのような条約をなぜ結ばなくては成らないか、という疑問もわきますが、歴史はこれらを繰り返しながら各国が産業を強めてきて現在に至るという一面もあります。
 ポイントは国内産業、特に農業にいかに決定的で急激な打撃を与えないか。そのためには国内対策をいかに作っていき、一方で国内の農業を強くしていくか、の2点であると考えます。長くて短い2ヶ月の始まりです。