代表質問始まる

2016年01月27日

 昨日から国会は衆議院本会議で代表質問が始まりました。昨日の登壇者は民主党の岡田克也代表、自民党の谷垣禎一幹事長、そして維新の党の松野頼久代表でした。特に民主と維新は同じ会派を組んでいますので本来なら代表質問ですので、一会派で一人ですが、先の補正予算の審議の時も二人がやりましたので今回もそれを踏襲した形です。
 谷垣幹事長の質問は格調高く、手堅く、特に外交問題などに力を入れたものでした。
 岡田代表は自民党とりわけ安倍政権の政策を全面的に否定する内容でした。以前の社会党にも似たかなり厳しいものでした。一方松野代表の質問内容はいまひとつ言わんとする趣旨がつかみにくいものでしたが、要するに以前民主党が掲げていた「コンクリートから人へ」という路線の主張のように聴こえました。同じ会派ですがその内容はかなりの開きがあり、反自民では一致していますが、実態はやはり大変なようです。
 こんな時こそ自民党は、ただ自らの道をひた走るのではなく、各政党と距離を置きながらも協調もしながら進んでいかなくてはなりません。
 今私が読んでいる本は、我が国の日清・日露戦争から満州事変、さらには日中戦争に至る過程を東アジア、特に中国の視点から見たシリーズです。あの時は米・英・仏・独・露・そして中国の国民党と共産勢力、そして日本が中国・朝鮮半島・東南アジアといった東アジア地帯でそれぞれの思惑と利害関係を持ちながら、各国がお互いけん制し、一方で何か国かが仲良くなったり、対立したりしながら進んでいました。しかし、そのうち日本だけが一国の利益を掲げて暴走します。このため残りの全ての国が結果的に共産勢力も含めて協力するということになり、最終的には日本対連合国(ドイツはヒトラーが出現して変わりますが)という図式になってしまいました。もう少し外交面でけん制もしながら妥協と協調を重ねていたら、あのような戦争にはならなかったとつくづく思いますが、当時の関東軍をはじめとする軍事政権では仕方なかったことかと思います。
 自民一強、といわれている今こそ謙虚さと懐の深さが要求される時です。そのうち路線が違う野党はまとまらなくなります。
 今日は公明、共産、おおさか維新の各党が質問をします。