大丈夫か地方創生
2015年08月27日
来年度予算の概算要求の内容が各府省から次々発表され、自民党の各部会で審議されています。月末に提出予定です。
その中で目玉の一つが「地方創生」の予算。各市町村や都道府県で独自の計画を立て今後の地方再生に該当するものについては地方創生のための新型交付金を配分する、というものです。
石破担当大臣の下で進められています。しかし予算を見るとどうも心元ありません。目玉の「新型交付金」はその規模が1000億円です。しかも各府省が持つそれぞれの交付金を協力してこの額。ですから地方創生本部の独自の予算は600億円程度となります。1800の市町村数で割ると、一つの自治体あたり3000万円強。
地方創生は何も金をかけたからといって成功するわけではありませんが、やはり全体のボリュームというのは大切です。自治体にとっては期待はずれのところもあると思います。事実昨日の総務部会で、全国知事会長の山田京都府知事は不満をあらわにしました。
それだけ各府省の既存の予算の権限が強いということにもなります。
「地方創生」とは、なにも趣向を凝らしたアイデアで目新しいことをやるのではなく、これまでの各自治体の取り組みを更に充実させるために何をしたらいいかということだろうと思います。地方の疲弊が何かのきっかけでいっきに良くなる訳ではありません。常日頃の自治体と住民の協力と努力。故郷を少しでも良くしようとする思いの積み重ねが、地方を数百年も維持させることにつながるということを教えてくれます。