霞ヶ関は異動の季節

2015年07月30日

 霞ヶ関の役人の異動は今の時期です。トップ人事の事務次官から審議官、官房長、局長、統括官、課長とピラミッド型に次々に発表されます。最近の傾向は安倍総理肝入りの女性の抜擢です。各省庁とも女性の局長級が目立ちます。
 このラインに来ると、今後誰が将来の事務次官候補であるか、トップ候補であるかほぼ見当がついてきます。人事は私も経験がありますが、組織人にとって最大の行事です。1ヶ月前からうわさが飛び交い、その噂によってまた人事が変わることがあるなど、外野から見ればこれほど面白い「競技」はありません。
 しかし霞ヶ関が見事なのは、着任後1週間もすると全てをマスターしたように猛烈に働くということです。やはり頭の良さには感服します。
 しかし人の心や生活の苦労を肌で汲み取り、素朴な疑問を投げかけ、政策に反映させるのは議員の役目。現場回りが欠かせないことの大切さを、この役所の人事で逆に教えられます。
 国会は参議院で今日も安全保障法制の論議、衆議院でも委員会が続きます。夏休みはありません。