金沢は新幹線効果

2015年07月09日

 昨日は総務委員会で金沢に視察に行きました。地方創生と移住政策でモデル的な運営をしている「シェア金沢」という一つの村とも言うべき居住地域を見て話を聴くためです。
 まず新幹線で金沢駅へ。その賑わいに驚きました。JR金沢駅は県や市が負担して、地元の工芸品である金粉や焼き物、漆塗りなどがふんだんに使われてひときわ目を瞠(みは)らせる建物です。そして観光客の多さ。国内だけでなく外国人も数多く見られ、新幹線の効果は絶大です。
 「シェア金沢」は当初はお寺が運営する、戦後身寄りのない子どもたちを収容する児童養護施設から始まったということです。そのうちオーナーの考えで、障害者施設をつくったり、サービスつきの高齢者住宅を造ったりしているうちに、色々ごっちゃ混ぜにして一つの村を作ろうと学生のアパートも作り、そこに売店が出来、レストランが出来コンサート会場が出来、料理教室が出来たりして内外からの往来も増え一つの村になっていました。広さは10ヘクタール。
 学生は安い家賃で住まい、あとは月30時間のボランティアで支払うという仕組み。高齢者の方は「若い大学生もいるし、障害を持っておられる子供たちと話すのも楽しい。介護もしてくれるし、レストランも地域の皆さんで運営されているし毎日が楽しい」と言っておられました。
 ブータンからの留学生もそこで暮らしており、このような方式をブータンに帰って広めたい、という事でした。
 オーナーが言われるには「ごっちゃ混ぜの多世代村」ということでした。
 全国の各集落は高齢者の割合が増え、若者が少なくなっていますがこのような方式なら、様々な人が集まってきます。しかしこれも金沢市で近くに大学があり、住宅地があるなど地理的に恵まれているから可能なこと。多くのことを教えてくれましたが、山間地の過疎地域などをこのような賑わいの村にするには、もう一工夫が必要です。
 地方創生はかなり知恵を絞らなくてはなりません。