気になるTPP交渉
2015年05月18日
私たちの故郷は今、麦秋(ばくしゅう)の季節。黄金色に実った麦の穂が延々と続きます。昨日から麦刈りが開始されました。コンバインで刈り採り、脱穀された麦が次々にトラックでカントリーエレベーターに運ばれてきます。カントリーでは受付当番を決めて受け入れ作業をしますがなかなか手が足りません。
朝は我が中学校の母校の運動会。行進と開会式と徒競走まで見ましたが、やはり中学生は元気があっていい。特に私たちの中学校は田舎の良さと都会との中間くらい。生徒数も454人と競争力がある人数で活気があり期待できます。
運動会に麦秋の取り入れですので、以前だったらまるで秋の光景ですが、今や5月の風物詩となりました。
その後、大豆の加工業の方と話し合いました。国内産大豆が今暴騰しています。価格が一時期の3倍にもなっています。アメリカの遺伝子組み換えの大豆が消費者に敬遠され、特に豆腐や納豆は「国内産大豆」の表示がなければ消費者が手を伸ばさないということ。困るのは中小の豆腐や納豆の製造者の方、黄な粉などの粉業者、つまり町の小規模業者の皆さんです。廃業に追い込まれる方も出ています。国内の食料自給力がなくなるとこのような状況になると肌で感じさせられます。 昼は県内のお茶が火山灰の降灰被害を受けた余波はまだ続き、県北のお茶関係の方と昼食を共にしながら、今後の対応策を話し合いました。
麦刈りが一段落すれば、田んぼが黒く焼かれ、水が張られ、6月中旬から下旬にかけて田植えが始まります。田んぼの姿は季節と共に変わっていきます。この繰り返しを何百年とやってきたのです。それでいて連作障害などが起きない。やはり先人の経験と知恵と苦労というのは素晴らしい。
昨夜東京に着きましたが、今日は午前9時から全国の若手農業者によるTPP反対の座り込みが国会周辺であります。彼らは必死です。我が国を守る行動でもあります。
TPPでは様々な数字が報道されていますが、やはり国会の決議は守らなくてはなりません。永年かけ繰り返し大地を守ってきた先人たちの努力を一時的な、「儲かる農業」や「消費者にとっての安さ」だけで、台無しにしてしまっては、国や集落やコミュニティーや健康と健全さの崩壊につながっていきます。