税制の論議、山場を越す

2014年12月28日

 昨日の税制論議は、各部会から出てきたあらゆる税制を一つ一つ点検する作業でした。それぞれの税について、廃止か、延長か、拡大かなどをみんなで論議していきます。朝は私たち、税制調査会のメンバーで限られた人数で2時間論議をします。
 午後からは自民党員全員約250人で、かんかんがくがくの論議です。税の項目は膨大なものになりますので、資料は電話帳と呼ばれています。その一つ一つ各部会の要望に対して○か×か△かを決めていきます。議員一人ひとりが業界や団体や地域からの陳情を受けていますので、大変な白熱の攻防です。
 例えばゴルフ利用税はゴルフアーから約800円ほど徴収されています。これはゴルフ場が存在する市町村や県の財源になります。
 文部科学部会からはオリンピック種目にもなりスポーツとして確立しているのに、そこから税金を取るのはおかしい。この税はゴルフがまだ贅沢な娯楽と見られていた時代のもので、時代遅れだ、という意見が出ます。
 すると市町村行政を扱う総務部会からは、ゴルフ場は特に過疎の町村が誘致してその町村の貴重な財源になっている。ゴルフ場につながる道路の整備など、市町村の財政負担になるところもあり、この税を廃止されると財源がなくなってしまう、という意見が出て双方譲りません。
 昨日は最後は、額賀福士郎小委員長が行事役になり、27年度はゴルフ利用税は残す、ことになりました。総務部関係者は大拍手、文部科学部会は抗議のブーイング、でした。
 こうして4時間、白熱の論戦は終わりました。
 今日からは、最後に残された政治的に判断する税制に入ります。例えば森林整備のための財源を確保するために、新しい税をつくるのか、それとも今ある税の一部を森林整備に向けられるようにするのか、更に難しい課題に入ります。
 朝から税制調査会が始まり、午後にはまた全体会議ですが、残された重要なものですので昨日ほどの賑わいはないと思います。峠は過ぎました。それでも真剣な議論は続きます。