ウナギが食べられなくなる?

2014年06月12日

 ニホンウナギが国際自然保護連合(本部・スイス)で絶滅危惧種に指定されました。この組織は民間の団体で絶滅の恐れがある動植物に対して、警告を発する意味で指定するものです。ですから、これで国際取引が出来なくなるというわけではありません。
 このあと、日本も締約国になっている「ワシントン条約」によって、もし絶滅危惧種に指定されれば、ウナギの輸入がしにくくなり、約3割を輸入に頼っている我が国としては大変なことになります。
 ワシントン条約の改訂作業は2016年、再来年に行われ、そのリストアップ作業が来年の夏から始まります。今回の民間団体の指定が、来年のリストアップ作業の参考にされるわけですので軽くは見れません。
 このようなことを予測して私たちは、「内水面漁業振興法」をつくり、日本がウナギの保護をいかに熱心にしているかをワシントン条約本部にアピールしなければならない、と思っていました。そうすることによって、危惧種に指定されるのではなく、保護、管理の対象として見てもらえると思っているからです。
 その「内水面漁業振興法」が昨日衆議院の農林水産委員会で、委員長提案として本会議に提案することになりました。明日の本会議で、私が委員長として趣旨の弁明をします。おそらく全会一致で可決する予定です。
 ウナギの蒲焼は日本だけのもの。まさに食文化の象徴です。何としてもウナギが食べられなくなることだけは防がなくてはなりません。