農協改革案、自民党了承
2014年06月11日
昨日の農林部会での農協、農業委員会改革案の審議は大荒れでした。しかし最後は異論が少しありましたが了承となりました。これで自民党案を規制改革会議にぶっつけますが、最終的にはどれほど官邸が受け入れてくれるかは未知数です。
さる5月14日に規制改革会議が中間報告した農協、農業委員会、農業生産法人の改革案に対して自民党が修正を加える目的で、これまで、農業団体や官邸とも話し合いながらまとめたものです。
規制改革会議の中間報告は全国農協中央会の廃止や全農の株式会社化、株式会社の農地取得など、農業サイドからすれば過激なもので到底受け入れられるものではありませんでした。そこでこの3週間かけて、現実的な改革案に修正したものです。
それに対して、自民党の平場の部会では異論が続出しました。「なぜこんなにも急ぐのか」「末端の農協の意見は聞いていないではないか」「農協が地域とともに歩いてきたのにそれを崩壊させるのか」などなど。最後は「このような部会は無効だ。正統性がない」という激しいものも。
そして「何を言うか。小僧」「なんだ、その言い方は。謝れ」と言う、売り言葉に買い言葉まで。しかし最後は部会長が、「今日までに意見をまとめないと、規制改革会議に物申す機会を逸することになる」と引き取り、了承されました。
自民党のいつものことですが、現実派と急進派が激しく衝突します。しかし最後は執行部一任でまとまります。今回もそのパターンでした。
さて後は自民党が提示した改革案を、政府の成長戦略に掲載するとき政府がいかに取り込むかです。余り取り込んでなく、規制改革会議と同じようなものならまた荒れます。
集団的自衛権ともどもに結論を出そうとする安倍政権との確執は続きます。