歴史的事実を踏まえての発言を
2014年02月20日
安倍総理の靖国神社参拝以来、周辺、側近の言動にハラハラさせられる毎日です。
NHK会長の記者会見、経営委員百田直樹氏の東京裁判や東京大空襲に対する発言、昨日は総理補佐官の衛藤晟一(せいいち)参議院議員が、アメリカが靖国参拝に対して「失望した」と言ったことを動画で批判されていました。
いずれも立派な方ばかりです。感覚も優れたものを持っていらっしゃいます。しかし現在の立場を踏まえ、そして歴史的事実を踏まえて発言していただきたいと思うばかりです。
東京裁判の評価については様々な見方があるのは事実です。しかし、日本が昭和20年8月15日に無条件降伏をして、昭和27年、連合国との平和条約、いわゆるサンフランシスコ講和条約を締結した際には、その条約の中に戦犯の処刑を含めた「東京裁判」を受け入れる、ということが書かれています。しかもその条約には連合国49各国が署名しているんです。その条約は今も生きているんです。
ですからこの事実を踏まえた上で、私見を述べられるなら結構ですが、それはあくまでフリーの立場のときで、公的な役職についている以上、この歴史の事実は踏まえた上で発言しないと諸外国の批判を買うことになります。
現在我が国がやらなければならない最重要課題はアベノミクスを成功に導くことです。そのためには日米関係を悪化させてはなりません。対中国に対しても必要以上の挑発的発言は不要です。経済成長と、日本の経済再生、財政再建を阻む言動については、それぞれの立場として慎むべきと考えます。