いよいよ大詰めの中の靖国参拝

2013年12月30日

 28日ぎりぎりまで東京で仕事でした。熊本に帰ったら早速地元でご無沙汰している方々に年末の挨拶廻り。さらに忘年会や消防団の年末警戒への巡回と、こちらはこちらで忙しい。
 しかし年の瀬になってあまり面白くないニュースがありました。安倍総理の靖国参拝です。総理の、戦争で亡くなられた方々への尊崇の念を表すために参拝という気持ちは痛いほどわかります。私も時折靖国には参拝に行きます。しかし、宰相として、今参拝、という判断は甘い、と思います。中国や韓国が批判するのは当たり前のこと、この両国は何をやっても日本を批判するのですから。問題はアメリカやヨーロッパさらにアセアン諸国や世界がどう見るかです。今、日本として最優先しなければならないのは何かを考えなくてはなりません。まず景気の回復です。せっかく順調にここまで来た日本経済をここで腰折れさせてはいけない。海外での経済活動や輸出の伸びはぜひ必要な時期です。そのためにはどんなことでもする、一方でどんなことにも耐える、という覚悟が必要なのではないでしょうか。
 また外交面においても中国、韓国の日本に対する批判に正当性を与えてはいけないし、両国を包囲する外交が必要な時です。
 そう考えると、ここは冷徹に、そしてしたたかに乗り切っていかなくてはなりません。気持ちはよくわかる、しかし情念を優先させたのでは 、過去の例から見ても、長い目で見た時マイナスになる場合が多い。世界が嫌がることをあえてする必要はないし、総理である以上、国家、国益全体をまず考え、将来を見越した緻密な計算が必要、と思うのです。
 正直少しがっかりしました。何かしらあと味が悪い。来年再開されるTPP交渉などに悪影響を及ぼさなければいいが、と思っています。
 靖国神社そのものの考え方についてはまた日を改めて自分の考えを述べさせてもらいます。