新しい農政の対策固まる

2013年11月26日

 来年度から始まる新しい自民党農政の支援単価も含めた対応策が固まりました。これから財務省と折衝して最終的には年末に内示され、来年の通常国会に諮られることになります。
 今回の農政は民主党時代に実施していた、一律に米に対して10アール当たり1万5000円を補助するなどというバラマキ的支援策をやめて、専業農家や集落営農法人への移行を図るもので、減反(生産調整)も廃止し、農家の裁量によって次の年の作付けを行うというものです。
 米の消費量は年々落ちて今、一人当たり1年間に60㌔(1俵)しか食べません。今後少子高齢化で益々その消費量は減っていきます。
 このため自由に主食用米を作り出すと、米が暴落して、農家は立ち行かなくなります。そこで減反は廃止するが、水田を水田として活用し、その上で主食用米と同じようなものをつくっていこう、ということで家畜に与える飼料用米が浮上しました。現在家畜は輸入トウモロコシなどを配合した飼料を食べていますが、これを米に置き換えれば餌の自給率も上げられるし、一石二鳥という訳です。
 しかし 飼料用米を作ってもらうには、主食用米を作るのと同じかそれ以上の収入がなければ、農家は作りません。
 そこで飼料用米を作ればいくら支援が出来るかを、交渉していました。その数字が昨日まとまったのです。10㌃当たり最高、10万5000円という数字が出ました。これにそのほかの支援金を乗せますと13万円までなります。ここまですると飼料用米を作る人が増え自然と生産調整ができるという計画です。そうなるかどうかはこれからの問題ですが、4年間かけて自然と生産調整が出来るようにしていきます。
 そのほかにも色々な支援策が作られました。これも競争力のある農家を育て、集落を守っていくためのものです。最終的に決まったのは夜の9時近くでした。やはり何事も重要課題は夜までかかります。