EUも農産物の売り込みに懸命
2013年11月12日
昨日はヨーロッパからEUの農村開発委員で国会議員のダチアン・チオロシュさんという方を団長とする、EU使節団が農林水産委員長室に私を訪ねられ、約一時間話し合いました。
一行は、日本にヨーロッパの農産加工品を買ってほしいという目的を持って、訪問しているもので、業界も50社ほど同行しているということでした。ワイン、チーズ、ハム・ソーセージなどの企業です。
チオロシュ団長が特に強調されたのは「ヨーロッパは地理的表示法というのがあり、どこで生産され、どこで加工されたということが表示で義務付けられている。このため非常に安全で安心で、日本人に向いている」という安全性を強調されました。
「それに比べるとアメリカは大量生産で、安全性の規制を緩和させる。ヨーロッパの農産物がいかに日本向きかというとだ」とアメリカのTPPを意識して積極的に売り込まれました。
地理的表示法は日本でもヨーロッパをモデルに今検討されているところです。EUと日本は今、貿易自由化のためのEPAの交渉に入っており、TPPのように、衝突するものが少なければ、交渉は進んでいくものと考えられます。しかし、それぞれに農業については国の事情があります。それについては「良く分かっているし、理解している」と答えておられました。
ヨーロッパもドイツを除いては決して経済状態は良くありません。農産物の売り込みに懸命の様子でした。
今日までの滞在ですので「日本は今、収穫と味覚の秋を迎えている。日本の農村風景を見ていただき、きめ細かに育てられた日本の農産品を味わって欲しい」と言って、握手をしました。