北海道農業を知る

2013年10月29日

 土曜、日曜日は熊本で開催された「全国豊かな海づくり大会」で2日間、レセプション、記念式典、稚魚の放流事業に出席しました。
 天皇皇后両陛下がそれぞれの行事にお顔を見せられましたが、ご高齢にもかかわらず、一つ一つの行事を懸命にこなされ、本当に皆さんに気を使っているおられる姿が印象的でした。特に記念行事のときは帰りしなに、「将来は天草でかまぼこを作りたい」と作文を読んだ女子高校生に声をかけられ、何かを話され励ましておられる様子でした。
 やはり皇室の存在感は日本という国家の基本です。
 昨日は早朝から日帰りの北海道視察です。朝5時半に宿舎を出て、6時50分の女満別空港行きに乗り、オホーツクと十勝地方の甜菜(てんさい)農家と製糖工場、更にでんぷん原料となる馬鈴薯(ばれいしょ)の収穫状況とでんぷん工場、もう一方で食用となる馬鈴薯のポテトチップス、冷凍コロッケなどの製造工場を見させていただきました。
 北海道農業は、小麦、甜菜、雑豆(大豆、小豆など)、馬鈴薯の4輪作、もしくは3輪作です。根菜類と地上作物を交互に作付けすることにより、連作障害を防ぐ一方、地力を向上させていくという、永年の知恵から生まれた作付け体系です。
 ほとんどが専業農家、面積も30ヘクタール以上。九州の農業形態とはかなり違います。
 それだけに農業にかける思いも一段と強く、TPPに対する反対や経営安定対策などで強い要請を戴きました。
 北海道農業はこれまで不案内でしたので、現場を見て改めて、わが国の食糧基地としての存在感を知る一方で、全国それぞれの地域で永年にわたって、その地域の地形や気候、風土に合った農業が行われていることを感じ、これからも地域の特性を大切にする政策を打つことが大切であることを改めて知りました。