JAの今後のあり方
2013年10月18日
昨日は「新しい時代に対する農協のあり方」ということで研究会が出来ておりそのメンバーとして論議に参加しました。
農協はJA(ジャパン・アグリカルチャー)と名称を変更しましたが、農家が組合員となってつくっている協同組合で、営利を目的とした組織ではありません。利益はその全てを組合員に分配していかなくてはなりません。協同組合法という法律で守られている、半公的機関です。特に農業は食料と農地を守るという観点から、これまで国が様々な面で深く関与してきました。
しかし近年は、農業分野に民間企業が参入し、利益を上げるための合理的な仕組みをつくり上げているため、農協が押されがちです。農協から抜けていく組合員も増えています。
しかし私たちは、みんなで助け合っていく農協という仕組みこそ日本が大切にしなければならない、と考えています。しかし、様々な面で保護されているため親方日の丸的なところもあり、今後農協をどのような組織にしていくべきか、場合によっては法改正して、もっと機動的に動けるようにしたほうがいいのではないか、などと考えこの勉強会が立ち上がりました。
昨日は様々な意見が出ました。農協の近くに「コメリ」という農業関連の資材や飼料、肥料などを販売する量販店が出来ていますが、どうも押されているではないか。何が農協の販売と違うのか、などの意見が出されました。
「コメリは日曜日に農業をやるようなサラリーマンの客が多い。そのために当面使えるような資材を売っているために価格が安い。農協のほうは専業農家のための資材を売っており、どうしてもその丈夫さなどから価格はやや高くなる」などの答えが返っていましたが、それに対しての反発もまた出ていました。
そのほか経済界とかなり深く連携している実態なども説明されました。
私は最後に、「色々な形態の改善、改革はしていかなくてはならないが、基本は組合員と農協職員の信頼関係である。もっと農協職員が現場に出て、一緒に考えまた指導も出来るような関係と能力をつけなくてはならない。そのためには農協の人材の向上のために地域に愛着を持つ有能な人材を中途採用したり、企業や公務員の退職者を再雇用するなど内部の、質の向上と信頼関係の強化が最も大切ではないか」と意見を述べました。
安倍政権ではコンビニの社長や情報通信産業のオーナーたちの発言が強くなっています。彼らは世界を相手に競争していますので競争力はあります。農協はそれらと対抗したりまた連携する一方で、それら営利を目的とする民間企業とはまた違う役割を持つということをアピールして組織の充実を図っていかなくてはなりません。