山陰地方の努力

2013年05月27日

 土、日曜日は京都の北部と兵庫、鳥取の山陰地方を回り、自治体が運営する公立病院の状況などを聞き、また各市町村長の方々の意見を聞いてきました。
 朝6時50分の新幹線で東京を出発して、翌19時に東京に帰るという強行軍でしたが、山陰地方の様々な悩みも聞くことが出来、有意義な視察でした。
 特に一番真剣に取り組んでおられたのは医療政策でした。山陰地方は民間の診療所が非常に少ない。そこで自治体が運営する病院が大小それぞれ設立されており、民間診療所が果たす役割も担っておられました。
 そのために、いつ何時でもどんな状態でも診療が出来る、総合診療科のドクターを育成して、子供たちの急患や女性の患者さんの診察に取り組んでおられました。医療の世界は近年、細分化が進み、専門医が増えている中で、何でも診れる、というのは地方では重要なことです。
 更にドクターヘリによる診療も盛んでした。山間地域を抱える山陰では、フル回転です。ドクターもチームをつくって常時活動できるように編成され、県境を越えて広域的に医療システムが出来上がっていました。
 高齢社会の中で地方の医療問題は特に大切です。それぞれの地域で工夫を凝らしながら、医師の確保や診療体制を組んでおられました。それらに対する国の支援も更に必要なところです。
 今回思ったのは、医療に限らずそれぞれの地域で地方の特性を考慮した対策が必要ということ。国で一律的に何でも決めるのではなく、地域の自主的な発想と意欲に対して国が支援する仕組みをつくることが更に重要になってくるということでした。