言葉が浮いていた総理の所信
2012年10月30日
昨日は臨時国会の開会日。午後1時から天皇陛下が出席され、開会式が参議院本会議場で行われました。
天皇陛下は12時45分に国会に到着されます。皇居から国会議事堂まで距離は2キロほどでしょうか。沿道には日の丸の国旗を持った方々が列を作り、私たちは国会の正面玄関でお出迎えをします。日本ならではの良い光景です。
開会式の後、衆議院本会議。総理の所信を聞きました。最初はこの所信表明演説に出席するかどうか各野党は悩んでいました。開会に際して何もしない政権与党に一緒に加担することが良いことかどうか、色々考えましたが、結局自民党はとにかく所信を聞こう、そしてそれに対して質疑をしようということになり、他の野党もそれに習うことにしました。
聞いていてよかった。いかにつまらない演説かということが分かりました。内容が全くないんです。言葉の遊びです。
例えば「はじめの一歩の先に確かな次の一歩をこの国会で踏み出そうではありませんか」「ぬくもりあふれる社会の実現に向けて、更なる一歩を踏み出そうではありませんか」「今を生きる仲間と明日の安心を分かち合い、これから生きていく子や孫たちに明日への責任を果たしていきます」
私も新聞記者を15年間やってきましたが、こんな情緒的な文章、歯が浮くような美辞麗句、踊っている言葉を乱発するということは、事実に基づいた確かな取材や自らのしっかりした論評がはいっていないとして一発ではねられていたでしょう。
いよいよ政権は末期症状です。