いわゆる「大阪都構想」大詰め
2012年07月03日
大阪の橋下市長が提唱した「大阪都構想」は同氏が選挙で圧勝したことで民意として結果が出ました。それに応えるために、大阪に東京と同じような「特別区」を設置するために、法律をつくらなくてはなりません。それは大阪だけの問題ではなく、今後横浜や名古屋市などもに当てはまるようにつくる必要があります。
そこで、「自民・公明」「民主・国民新党」「みんなの党」がそれぞれ法案をつくりました。それら3法案を一本化すべく、これまで5回にわたって実務者協議を行ってきました。そのメンバーに私も参加してきましたが、今日その法案の骨子がまとまりそうです。
法案名は「大都市における特別区設置に関する法律」となりそうです。そして今の大阪市を廃止して特別区をつくる、というものです。しかし東京のように「都」にはなりません。都は首都だけ、ということにしましたので、例えば「大阪府浪速区」といことになります。
それぞれの区が議会を持ち、区長を選挙で選び独立性を持つことになります。しかし国の交付金は、府にしかきません。地方交付税交付金も府にきて、それを各区に分配することになります。固定資産税も区に直接入ってきません。ですから独立と引き換えに、財政的には非常に厳しくなります。それでも大阪市民が選択したことですから、無駄な使途がないように裁量性を持ってやってもらわなくてはなりません。
東京との一番の違いは、東京は地方交付税交付金ももらわないで自立してやっていける自治体ですが、大阪は地方交付税をもらわなくてはやっていけません。つまり国に頼らなくてはならない立場ということです。「特別区」が成功するかどうか、区民の能力にかかってきます。