NHKの経営委員長

2012年05月25日

 NHKの予算などを審議するのは総務委員会です。予算だけでなくNHK全般についても質問の中で聴くことができます。
 NHKは特殊法人です。視聴者の皆様が支払う受信料で成り立っています。年間予算は国会で審議します。NHKの会長はNHK全体の運営責任者で部外者の方が国会の同意を得て就任します。
 一方でNHKの予算の使い方を決める経営委員会というのがあり、こちらも部外者が就任しNHKを監督します。特に委員長は大きな権限を持っています。
 そんなことでNHKは生え抜きの職員と、部外者を中心とした会長、経営委員会の3本柱で成り立っています。
 その一本の経営委員長が東京電力の社外取締役になったということで、各方面から批判が出ていました。東電は今、原発事故の当時責任者です。電力料金の値上げや放射能汚染の賠償問題、原発の再稼動など、全てにわたって国民の関心を集めています。
 その経営責任者の一角にNHKの経営委員長が就任すれば当然、報道面で東電寄りになるのではないかというのが批判の理由です。
 私たち自民党の総務部会も、いち早くNHKを呼び、国民感情からしてもおかしい、どちらかを辞めるべきである、と勧告していました。
 その経営委員長が昨日辞任を発表しました。ごく自然のことと思います。しかしこれまでNHKを管轄する総務大臣や官房長官は、二股かけても構わない、という趣旨の発言をしていました。これはまた問題です。今、委員会の審議がストップしていますが、いずれ問題提起したいと思っています。