どぶ板も大切

2012年02月05日

 地元に帰ると、事務所は千客万来です。就職のお願い、商売の橋渡し、地域の道路側溝などの補修や新設など多義にわたります。
 昨日、今日も午前中は来客の応対。しかし皆さん真に迫っている方ばかりです。特に就職は深刻です。以前は高卒の就職は協力するけれど、大卒者は4年間何やっていたんだ、自己責任で就職くらい自分で探せ、といっていましたが、今は絶対量がない。就職の求人が見当たらない、という状況で大学卒業予定者も大変です。
 このようなお世話ごとを通称「どぶ板」といいます。「どぶの板がある細かい路地を歩き回り、気を使う」、という意味です。些細なことにも面倒を見ると言う事で、政治の世界ではこのような行為は一段低く見られがちです。政治家ならもっと天下国家のことでエネルギーを使うのが本当だ、という考え方です。
 しかし、何事も皆さんの話を聞いて、お世話をしていると、社会の厳しさ、それは就職を探す人も、企業経営者の人も含めてその実態の深刻さを身体で感じることが出来ます。
 「どぶ板」を軽んじてはいけない。大きな政治をするためには、足元や皆さんの日常の悩み、生活の利便性など小さなことを、政治に携わる人間がまず肌で実感しなくては何事も始まらない、理論だけではどうしようもないと強く感じます。