与党に時間の感覚がない

2011年11月15日

 今、国会対策副委員長という役職を戴いて毎朝8時もしくは9時から会議が開かれます。内容は今国会をどのように動かしていくか、法案をどう通して、どのように阻止するか、与党を追い込むためにはどうすればよいかの作戦会議です。
 国会を運営するための戦術だけにエネルギーを費やすのは「国対政治」と言って日本だけである。もう国対政治から抜け出さなくてはならない。そのためには国会の期間を区切るのではなく通年国会にすべきだ、というのが当時の野党、今の民主党の主張でした。私もそれは一理ある、国会の期間を決め、お互いが腹の探りあいをすることに何の意義があるのか、と思っていました。
 しかし、この考えは少なくとも今は正しくないことが分かりました。結局1ヶ月で出来ることを、2ヶ月かかってやるだけの話です。東日本大震災の予算を少しでも早く成立させたいなら、今臨時国会もあと一週間早く開会すべきでした。また9月に開会した臨時国会をいったん閉会せずに、そのまま予算審議を続けるべきでした。しかし、海外視察があるからと言っていったん閉会して、再び天皇陛下に来ていただき開会、そして今行き詰まり、国会で法案がたまっています。天皇陛下が入院されたのも震災以来、無理がたまったもの、この辺ももっと配慮すべきでした。
 そしてもう会期延長の話が出ています。つまりやるべきことをやらないでいたずらに、日数だけを延ばす、無駄の最たるものです。もう少し効率的に国会を動かせば、経費も少なくなるのに、と与党の手際の悪さに自民党だけでなく他の野党も今あきれ気味です。