余り調子に乗らないほうがいい
2011年08月05日
国会も余すところ後20日程度、お盆と土、日曜日を入れれば審議時間は限られています。特に衆議院は法案を可決して参議院に送らなくてはいけませんので、8月20日くらいまでには残り全ての法案を片付けておかなくてはいけません。総務委員会でも何本か残っています。昨日その審議に入ろうとした矢先、民主党が金曜日に本会議を開き、いわゆる借金が出来るようにする「赤字国債特例法案」を可決しようとしました。
子ども手当で、児童手当に戻すことを主張した自民、公明にあれだけ妥協して降りた。後は赤字国債特例法案に賛成するのが筋だろう、ということで本会議を強行開催して、同法案を採決しようとしたのです。
これには自民、公明両党とも驚き、全ての審議をストップさせました。私たちの総務委員会も、午後開会予定だったんですが中止、審議は行われませんでした。結局夕方には民主党は、強行開催はしない、あくまで自民、公明党と話し合っていく、という方針に変わり正常に戻りましたが、結局半日間空転して総務委員会などの審議が開かれなかった分、法案の成立が遅れることになりました。
何事も余り調子に乗らないほうがいい。常に周囲を見ながら慎重にことを進めていかなくては政治の世界、独断で動くようなものではありません。
自民党も一緒。子ども手当で相手の看板政策を崩した。だからといって農業の戸別所得補償も、高校授業料の無償化も、と要求のハードルをあげていくと、今度は国民の感情が民主党に移って行きはしないか。制度的に不備なものはいつか破綻します。農業の戸別所得補償もいつかは破綻します。今は菅総理退陣の条件の一つである「赤字国債特例法案」の賛否について妥協点を探ったほうがいい、と思います。