法律用語は適切に
2011年04月22日
民主党政権の1丁目1番地である「地域主権」。それはそれで私も認めますし、地域にもっと権限を移して地域の自主性と自立性を高めるべきだ、と思っています。
しかし「地域主権」という言葉をそのまま法律に盛り込むことは反対です。そのことをこれまでも一貫して訴えてきました。憲法に「国民主権」とうたわれているんですから。主権が二つ存在することになります。
もともと国政に出るとき地方政府をつくろう、九州政府を誕生させよう、と言って、私は出てきましたので、地方問題については私などが本家、元祖と言う自負があります。それを「地域主権」などという造語を使っていかにも地方に権限を移す、耳に心地よい言葉を使って国民を惑わすのは民主党の常套手段です。
その、民主党が提出していた「地域主権法」という文言が削除されることになりました。新しい法律名は「地域の自主性及び自立性を高めるための法律」。これが本来の言葉であり、法律用語です。昨日総務委員会で修正案が可決されました。
これが本当です。何も派手な言葉を使うだけが政策の進展ではありません。そして言葉が独り歩きしたとき、一番怖い現象が起きることは歴史が証明しています。「子ども手当」「高速道路無料化」「農業の戸別所得補償」そして「地域主権」など行き過ぎた保護政策や言葉の遊びが、少しまともになってきつつあります。