内閣と国会、省と委員会
2010年10月19日
昨日は総務委員会の「理事懇」と言うのが開かれました。出席者は委員会の理事です。与党民主党は4人ほど、自民は2人、公明党1人、あとはオブザーバーや陪席という形です。19日に総務委員会が開かれることが合意されていますのでその内容について、話し合うものです。
委員長は前総務大臣の原口一博氏です。委員長挨拶の後、公明党の議員さんが発言を求め、「前大臣が委員長を勤めることに違和感を覚える。前国会で廃案になったものが今国会でまた出てくる。委員長として公平公正な裁きが出来るのか」と質しました。続いて自民党の筆頭理事の大野先生も「原口大臣のとき提案され、そして廃案になった法案が修正もされずに同じ形で出てくる。余りにも国民を愚弄している」さらに共産党も。
確かにおかしい。法案を提出したのは前の国会。政府です。そして総務大臣の原口さん。その法案が適切かどうかを審議するのが委員会。総務大臣が提出した法案は総務委員会が審議します。前の国会で郵政法や放送法などいくつかが原口大臣の下で提出されました。そして廃案になりました。今国会にも廃案になった法案が同じ条文で提出されています。つまり原口大臣で成立しなかった法案を今度は原口委員長で成立させようとしている。本来委員長は中立公正であるべきなのですがこれでは、中立が疑われます。
政府と国会は違います。同時に各省と委員会の役割も違います。それを同じ人間が提出者になった後、行司役になる、おかしな話です。その場は「公平な判断をします」という原口委員長の言葉で納まりましたが、果たしてどんな裁き方を今後されるか、注意深く見守ります。