菅総理の思想が見えない

2010年10月15日

 衆議院、参議院で予算委員会が終わりました。仙石官房長官の存在感は見えますが、菅総理の存在が見えません。ただただ安全運転で、答弁も何を言いたいのか分かりません。

 特にどんな国にしたいのか、どういう方向に引っ張って行きたいのかが見えません。そもそも「最小不幸社会の実現」と言っていた人が、「成長戦略」と言っています。矛盾しないのでしょうか。成長戦略は好むと好まざるに関わらず格差をつくります。最小不幸は「成長」の部分を不幸の最小化に回し、成長を抑えていく、と言う考え方ではないでしょうか。菅さんがこれまで歩いてきた「市民運動」であるなら、一人ひとりの生活権が最も優先されるのですから、生活重視ですし、富裕層は排除されなくてはいけません。

 それを総理になったばっかしに「成長戦略」といい、市民感覚でこれまでやってきたのに「国家観」を述べるし、これまでの生き方と土台が違うことをいっておられるので菅さんらしさがなくなっているのです。もともと総理としての思想を持っていないということではないのかな。こんな人が無理して総理として諸外国と伍していこうとすると、国を誤らせます。