宰相の器かな?

2010年06月15日

 「籠に乗る人担ぐ人、そのまたわらじを作る人」という言葉があります。殿様は殿様としての器量がある、ということです。最近は殿様が直接指示をする、リーダーシップが問われていますので、この言葉はあまり通用しないかもしれません。
 しかし、やはりその人の器、というのはあります。日本の総理であるなら議会壇上に立ったときそれにふさわしい風格が必要です。
 昨日の菅総理の答弁を聞いていると、どうも日本の宰相という感じがしません。足軽が相手の攻撃に対して、いなしたり、足払いをしたり、むきになって突っ込んだりしている、そんな印象を受けました。それ以前に背広の前のボタンくらいきちんととめろ。答弁するときは猫背でなくもっと堂々と胸を張って、と言いたくなります。小政党にいて野党暮らしが普通でしたのでそんな習性が菅総理に染み付いているのかもしれません。
 税制改革も年金改革も所信で野党に協力を求めた割には、真剣な答弁になっていませんでした。やはり言葉で目くらましをしただけなんでしょうか。これでは総理としての信頼性に欠けます。予算委員会も、一日だけ開くと民主党から提案しておいて、昨日になって開かない。こんな姑息な戦法では、政治の品格に欠けます。
 まだ宰相になってわずか数日、ということかもしれません。これから大化けされるよう期待しますが、もって生まれた資質というのもあります。騎兵隊内閣、と自認しているようですが、どうも昨日の本会議を聞いた限りでは「足軽宰相」そのもの。太閤秀吉も足軽からの立身出世でしたがでしたが、最終的には必要以上に自分を大きく見せようと、朝鮮まで出兵して結局自滅しました。
 菅内閣との勝負、大道で行くべき、と感じました。