どう考えてもおかしい民主党の感覚

2010年01月20日

 昨日は通常国会の開会日。本会議では、自民党をはじめとする各党の代表質問がありました。民主党も質問の権利があるのですが、行使せず、です。

 この中で鳩山総理は、小沢幹事長の土地購入疑惑について「本人が潔白を主張している以上、われわれとしてはそれを信じていくのが同士というもの」という浪花節調の答弁をされました。まさに民主党は一致団結して小沢さんを守ろう、という美しい結束力です。

 夕方から私たち山崎派の有志が集まり、山崎会長の参議院選挙出馬問題について話し合いました。会長は参議院選挙に出馬の決意を固めておられますが、70歳制限、という党内の規定に抵触するため自民党公認が難しくなっています。鉄の結束が自慢の山崎派です。数年前の総理不信任案決議のときは、一人残らず当時の森首相に不信任賛成の造反をしました。

 その山崎派の会合で様々な意見が出されましたが、慎重論も多く、派閥幹部と相談していくことになりました。大人の話し合いです。

 「同志的結合」「団結」「鉄血の結束」など美しい言葉です。大切なことですが、時と場合によります。本当に友情や愛情を示すなら、苦いことも言わなければならないこともあります。一方で、正しいことであるなら運命共同体で最後まで行こう、という精神的結びつきも必要です。

 しかし、今度の民主党の「同志的結束」はどう考えてもおかしい。まず、議員のみんなは自分ひとりで議員になっているのではありません。有権者の投票でその代表としてバッジをはめているに過ぎません。ましてや1期生などは、時流に乗って当選したものが多い。そして税金で養われています。まず考えなくてはいけないことは、自分をあげてくれた有権者はどう考えているのだろうか、ということです。世論調査ではなんと9割の方が小沢幹事長は説明をすべき、と答えています。議員としての姿勢はどうあるべきか、更に国を動かす政治家です。国家のため、将来の政治のため、法治国家としていかにあるべきか、子供たちにどう説明すべきか、などを考えると結論は明々白々です。それなのに・・・・。

 民主党の考えはやはり子供っぽい。国を考える政治家として成熟していない。こんな集団が国際的に日本が危機に陥ったとき、どんな判断をするかと考えれば、恐ろしいことです。

 先の太平洋戦争を継続するか、無条件降伏するかの御前会議が開かれたとき、継続と降伏が3対3に分かれました。最後は昭和天皇の聖断によって「無条件降伏」となりました。あの時「一億玉砕」という美名の下に戦争を継続していたなら今の日本はありません。消滅しているかもしれません。国家のため人類のための冷静沈着な判断というのは本当に大切なことです。昭和天皇の判断は天皇二千年の歴史からくる、国家国民に対する使命感や愛情から来たものと思います。

 それでも民主党が小沢幹事長と命運を共にするというのなら、「小沢あって国家国民なし」の社会になります。