オバマ米大統領の就任演説

2009年01月21日

 昨日は午後10時に就寝しました。午前2時から始まるオバマ大統領の就任演説を聴くためです。抵抗なく1時30分に目覚ましとともに起きることができました。
 全体の印象から。アメリカ連邦議会議事堂前に集まった人々、そして演説を聴いて日本とは「国家」の概念が全然違う、と感じました。日本は黙っていても天皇の存在や過去の歴史の中から国民のほとんどが「日本」という「国家」に吸収されていく。しかし、アメリカは合衆国、そして多民族国家、さらに短い歴史のなかから、世界ナンバー1の国家をつくり上げたという自負と、ともすれば国家の概念が崩れるかもしれないという緊張感を持った集合体という印象を強く持ちました。
 印象に残った言葉は、「私たちの多様性という遺産は強みであり弱点ではない。私たちの国はキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、無宗教の人々からなる国だ。世界のあらゆる所から集められた全ての言語と文化に形づくられたのが私たちだ」。
 「イスラム世界に対して、私たちは、共通の利益と相互の尊敬に基づき新たな道を模索する」とイスラムに対してかなり気を遣っている様子を感じました。
 最後に言った「なぜ、60年足らず前だったら地元のレストランで食事をさせてもらえなかったかも知れない父を持つ男が(大統領就任の)神聖な宣誓のためにあなたたちの前に立つことができるのか」は強烈でもありました。
 選挙戦の時のような派手な言葉はなく、大統領としての使命感と、新たなアメリカを構築しようという挑戦の気持ちが現れていました。期待が大きいだけに、もし停滞した時の失望も大きいかもしれません。
 私たち日本も日本という国の特徴に最も適合した政治・経済と社会システムを打ち立てていかなくてはならない、と改めて決意しました。頑張りましょう。