揺れる後期高齢者保険制度

2008年06月04日

 後期高齢者保険制度は自民党内でまだ揺れ動いています。最も反発が強かった「年金からの天引き」と「75歳という線引き」をどうするかで、意見が分かれています。党では年間80万円以下の所得層は9割免除、天引きは直接支払いと天引きの選択性にする、被扶養者は子供が支払ってもいいようにする、などの修正・改善を考えています。
 しかし、今日の派閥の会合では、「一度凍結しなくては高齢者の理解は得られない、ただ代案は考えておかなくてはいけない」などの意見が出ました。
 一方では「スタートしたばかりなのに凍結とは何事だ」という意見もあります。私も熊日に「国民がどれだけ負担感を感じるかの配慮が足りなかった。しかし改善策などが出て落ち着いてきている」というコメントを載せましたら、早速抗議の電話がありました。「高齢者の痛みがまだ分かっていない。落ち着いてきているとは何事」というような意見でした。
 今回の後期高齢者保険制度の余波は大きいものがあります。私たちもまだ、肌で感じていない面が多いと思います。しかし、またすぐ変えるのもどうかと感じるところです。
 「綸言汗の如し」一度しゃべったこと、出してしまったことは引っ込みがつきません。政治家、官僚がよくよく反省して心の底まで改心しなければ次の選挙で手痛い「しっぺ返し」を食らうことになります。