やはり政治力

2008年02月21日

 畜産と酪農の平成二十年度価格決定予算獲得のための自民党畜産酪農小委員会が終了しました。今回はトウモロコシの暴騰、原油の高騰で畜産農家も酪農家のえさの配合飼料が高騰して大変な赤字です。このため生産農家、畜産酪農団体ともに危機感で一杯でした。それを受けて北海道から九州までの議員も、自分の地域を例に取りながら必死に訴え緊急対策として予算の獲得に走りました。
 私も毎回出席させてもらい、発言を繰り返しました。もちろん選挙区の農家から勉強させてもらったことが基本です。昨日の朝は自民党の幹部の方が「後は私たちが役所と交渉するから一任させてくれ」と言われましたが、「いや一任は出来ない」とはねつけ、暫時休憩となり夕方改めて開催して、一任となった次第です。それだけ「下手に妥協したら選挙区に帰れない」という気持ちが私にもみんなにもあったと思います。
 そして今朝まで役所との交渉は続きました。相手は農林水産省、そして財務省です。その結果緊急対策日として1144億円という予算を獲得しました。畜産酪農の関連対策は通常のものも含めて1891億円です。
 やはり政治力の強さを感じました。それも自民党衆議院議員は地方出身の議員が多く、農業に対しては皆さん重要性を認識されており、会議室はいつも満杯でしたので、これらが大きな圧力となってこれだけの予算を引き出したのだと思います。
 農業は補助金が多い、と批判されますが今回のような時は、なりふり構わず予算を獲得しなければ、乳牛や肉牛のえさを確保できません。政治力は大切と身をもって感じました。
 しかし、一方でやはり自給率を高め輸入の配合飼料に頼らない畜産酪農の確立、そして稲作農家などと連携して集落を守り、食料自給率そのものを引き上げて自立できる農業を目指さなくてはなりません。
 今回の緊急措置は満足できるものでした。今後、日本の農業のあるべき姿を描きながら実現に向かっていかなくてはなりません。それは農業だけでなく地域全体の産業、そして日本のあり方にも結びついてきます。