緊張感がないと癒着する
2007年05月25日
以前「三公社五現業」と言う言葉がありました。就職試験に良く出ていました。「その内容を書け」と言うやつです。確か三公社は国鉄、電電、タバコ専売、五現業は郵政、林野、アルコール、造幣、印刷だったかな。違っているかもしれません。事実上国が管理運営しながら形としては、国営になっていなかったものです。だから政治的に大変な利権の巣窟(そうくつ)になっていました。その一つ一つに政治家のドンがいました。
国鉄の切符は厚かった。なぜ厚いか。製紙業界にとってはこれほど嬉しいことはありません。林野は国有林の払い下げがどうやって行われていたか、国民には余り知らされませんでした。
すでにこの三公社五現業、ほとんどが姿を消しています。形は民営化しています。しかし、実態としてはどうでしょうか。「緑資源機構」などはまさにそうです。形は独立行政法人、しかし、実態は天下りの受け皿です。そして会計は国の特別会計というアンタッチャブルの聖域を確保しています。このような組織がまだまだいっぱいあります。
特にここ数年、国の機関の独立化ということで誕生した「独立行政法人」というのが危ない。国立大学も独立行政法人になっているんですが、果たして先生・職員の意識変化があっているんだろうか、と思います。
三公社五現業にしても、独立行政法人にしてもその役割は認めます。戦後、日本の復興に当たって、民間が育っていない時代に民間に代わって国が経済を引っ張って、国民の生活を引き上げていった、という功績は大きいと思います。赤字を垂れ流しながらも国鉄は、国の流通、地方の振興に多大なる貢献をしたことは認めます。
しかし、時代とともに組織は常に見直していかなくてはなりません。特に役人の組織は時間がたつと、どうしてももたれあいと、癒着が発生します。やはり民間組織で不要になった部分は切り捨て、見直しという厳しい措置が行われるほうがより効率的です。
まだまだ見直さなくてはならない多くの組織、特別会計があります。緑資源機構は頂門の一針ではありますが、それでも徹底してその癒着の体質を解明してもらいたい。
土、日曜と県外に出ます。日記は休みます。月曜日の辻立ち7時20分菊池、8時大津。