日本文化の輸出

2007年01月24日

 先週県外に講演会などを聞きに行った際、二日目の午後は何人かで東京に出向き両国の国技館で相撲を見ました。3時過ぎに着き入場券を求めましたが、一番安い2100円は売り切れ、その次に安い3000円台の席を求めました。国技館の一番後ろです。それでも相撲の雰囲気は分かります。
 警戒が異常なほど厳重でした。聞けば天皇皇后両陛下が来られるとの事。「ラッキー」でした。
 相撲は二回目です。学生時代に行きました。あの頃は蔵前の国技館だったと思います。今回行って驚いたのは相撲取りも外国人力士が多いけど、観客も外国人が多いということ。満員御礼の垂れ幕がかかっていましたので1万人弱の観客だったとは思いますが、千人近くは外国の方だったと思います。
 君が代、の演奏に乗って天皇皇后両陛下が登場されると、外国の方も一緒になって立ち上がり手をたたき、カメラのシャッターを切っておられました。館内が荘厳な空気と,えもいわれぬ祝賀の雰囲気に包まれ、日本人として外国人に対し誇りを感じました。「あなたの国は、このような荘厳なそして敬愛する場面がどのくらいありますか」とi言いたくもなりました。天皇制はやはり素晴らしい。
 相撲もテレビで見るよりはるかに面白い。スポーツの面と歌舞伎など日本特有の文化の面を感じます。それを外国人力士が抵抗なく受け入れ、日本の相撲に馴染もうとしている、そして誇りを持っています。まさに日本文化のなせるわざです。
 日本の武道など「道」といわれるものをもっと海外に輸出すべきです。アニメなどコンテンツ産業は輸出の強化分野となっていますが、「文化」も入れるべきではないでしょうか。
 「柔道」「剣道」「空手」は既に国際化しました。「合気道」「居合い」「杖術(じょうじゅつ)」。武道だけではありません。「華道」「茶道」「日本舞踊」など音楽芸術分野も外国に輸出できる分野が多数あります。 
 一回輸出すれば外国で通用する部分としない部分が分かってくる。それに日本のこのような「道」が持っている現代にそぐわない面も分かってきます。例えば師範や名取になるためにあまりにも費用がかかりすぎる。先生との上下関係は仕方ないとしても、金銭も絡んで余りにもかけ離れたお礼や選別の慣習などは、改革・改善されていくと思いますし、そのほうが日本国内の普及にもよい影響を及ぼします。格式を重んじる余り閉鎖社会になって、それが返って日本の文化の本当のよさを広めることを阻んでいる面もあります。
 もっと文化を、恐れずに外国に輸出しよう。そして国際的ないい面を身につけて新たな日本文化にしよう。そんな取り組みも必要です。
 両国の国技館を目指して世界から力士が集まる。華道世界選手権を目ざして、外国で予選が行われ、そのメッカ日本でチャンピョン大会が開かれる、など痛快ではないですか。いま「ロボットコンテスト」がアジア全体に広がり、日本で優勝することがステータスになっていますが、文化、武道の世界でもそんな、世界のアスリートが集まり、その技を競う「センター」が日本でありたいものです。
 明朝の辻立ち7時20分 菊陽町武蔵北、8時 菊陽町役場北